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■プロダクションデザイナーってなに

ディレクターやカメラマンに対して、マイナー色濃厚な職種なので、サラッと記載してみます。若干「良い格好しい」なのは、アメリカっぽいノリを引用しているからです。

「こりゃ間違ってるぜ!」」 「違うんじゃないの?」等のご指摘は温和にお願いします。
因みに、工業デザインをプロダクトデザインと言いますが、それとは全く違うお仕事です。

■プロダクションデザイナー(アートディレクター・美術監督・美術デザイナー)

映像制作において、監督や撮影監督と話し合いながら、物語に符合した、作品の「外観」を創り出すのがプロダクションデザイナー。
ロケコーディネーター、コスチュームデザイナー、撮影監督らと協力しながら、現存するロケーションを利用したりスタジオにセットを建ててその「外観」を実現させる。
基本的に、カメラに写るものは人物以外全て、プロダクション・デザイナーの扱い。
プロダクション・デザイナーは、監督や撮影監督の意図・意向を基に台本(コンテ)からデザインを創造し、それをセット(大道具)、視覚効果、セット装飾(小道具)等の各部門が具体化していく…これら全般を指して、一般的に「美術さん」と呼ばれ、括られてしまいますが、実際には様々なプロフェッショナルが才能を出し合って一つの舞台を創り上げていくのです。
「括られるのってどうなの?」って思っていたりするので、ちょっと強調しておきます。

では、せっかくなので映像作品に関わる美術スタッフも列記してみます。(僕が仕事をしている環境を前提としていますので、教科書的な考え方と異なったり、間違っていたり漏れている部分もあると思います。ごめんなさい)

■アートプロデューサー

プロダクションデザイナーが創り上げたデザインを基に、それを具体化していくスタッフをキャスティングしプロデュースする。
テレビ番組の制作現場では一般的ですが、コマーシャル撮影では(自然と)プロダクションデザイナーが兼任するケースもあり。略称はAPですが、「アシスタントプロデューサー」と思われてしまう為、略さず「アートプロデューサー」ときちんと言ったり。

■アートディレクター

スチール(グラフィック)作品制作でのアートディレクターと、基本的には同じ「職域」だと考えていいかも。
海外だと独自のポジションである事も多いですが、日本では 「=プロダクションデザイナー」 。 「美術監督」という総称で同義語です。
因みに、こちらもADと略称しますが、「アシスタントディレクター」と思われがち。

■プロダクションデザイナー(アートディレクター・美術監督・美術デザイナー) 
上記参照

■セットデザイナー

プロダクションデザイナーのセットデザインを、より具体的に図面化。細かいディテールを決め、具体的な配色バランス等を決め込むのも、セットデザイナーの仕事になります。
=アシスタントと考えられる事も多く、プロダクションデザイナーへ進む「チーフアシスタント」的ポジションでもあり。プロダクションデザイナーが図面まで作成するケースもあります。

■プロップデザイナー

小道具・持ち道具等の装飾品をデザインする。が、作品規模や期間、センスの問題もあり、CM撮影の場合はほとんどプロダクションデザイナーが行うか、アシスタント(セットデザイナー)がデザインします。
ロケ等で装置(大道具)が存在しない撮影で、小道具だけをデザインする場合もあり。
広義としてのプロップとは、固定されたものやクリーチャー、そして人物を除く品物を指しますが、小道具は、リースや購入に頼る場合が多いので、特殊造形の作家を指す場合もあります。

■造 形

「造りモノ屋さん」と括られる事が多いですが、小道具や着ぐるみ、クリーチャー、CMなどでは撮影用商品製作等、実際は多くのプロフェッショナルな方々がいます。凄いです。

■背 景

伝統的な匠の世界。スタジオホリゾントや切り出しに、壮大な空・ビル群等を描き上げるプロフェッショナル。
合成全盛の最近は若干活躍の場が変わってきていますが、以前は窓ヌケ・空バックをスタジオで再現すると言えば、実際にホリゾントに描いていました。教会の天使の天井画等をモチーフにした背景等、目にしたら確実にしびれます。

■大道具さん

スタジオやロケ地にセットを建てる匠な人達。どんな世界観でも、スタジオに再現。いつもありがとうございます。凄いです。

■デコレーター(小道具さん)

スタジオセットやロケセットを飾る小道具を探索、もしくは製作して飾る、センスが全てのプロ。
プロダクションデザイナーが知らない引き出しをいっぱい持っている。
セットの完成度を決定するのは、この人達と言っても過言ではないかも。装飾スタイリストとも言います。

■特殊効果

スタジオセットに雨や雪を降らす。舞台が回る。人物が回る・浮く・飛ぶ。商品が回る。爆発等、特殊効果全般のスペシャリスト。
横文字で言うとSFX。
モーションコントロール等のカメラ制御等は特機(特殊機材)扱いになるが、同じ特殊効果のスタッフが行っている場合が多く、最近は同一作品内の線引きが微妙だったり。仕掛け・躁演とも呼ばれます。

■美術進行

一つの作品で、上記の各パートの作業が円滑に組み合わさっていくように頑張る人。
装飾が用意した小道具を造形が加工し、更にそれを特殊効果が動かす。大道具(セット)の中に回転台を設置し、出演者が回る等、各パートのコラボレーションが多い作品などでは助けられまくり。
映画の撮影所・大きな美術制作会社等では専任スタッフがいますが、アートプロデューサーが兼任する場合もあれば、プロダクションデザイナーのアシスタントがその役を担う場合も多く、専業の人はあまりいないのが実情。

と、列記してみましたが、不足・補足・ご意見はメールにてお願いします。